コミュニケーション能力を鍛えることは、学校や社会生活など、あらゆるシチュエーションで重要視されています。親御さんの中でも「子どものコミュニケーション能力を高めたい」と思う方が多いでしょう。

本記事では、コミュニケーション能力の概要を解説するとともに、子どものコミュニケーション能力を鍛える方法を紹介します。紹介するポイントをもとに、お子さん自身が会話を楽しめるようになれば、自然とコミュニケーション能力が鍛えられるでしょう。

【この記事の目次】

コミュニケーション能力とは?

コミュニケーション能力とは、人と会話する際に、お互いの思いや考えをスムーズに伝達し合う能力のことです。
主に以下の3つの視点にわけられます。

  • 自分の思いや考えを相手にわかりやすく表現する
  • 相手の思いや考えを理解しようと思って聞く
  • 自分と相手がよりよい関係を築けるようにする

コミュニケーションは、家庭や学校、職場などあらゆる場面で必要です。自分の思いを適切に伝え、他者の思いを理解できれば、よりよい関係が築けるでしょう。

コミュニケーション能力を鍛える必要性は、調査結果からも明らかです。日本経済団体連合会が実施した調査(2018年)では、新卒採用の選考で重視する視点として「コミュニケーション能力」が16年連続で1位となっています。

コミュニケーション能力は、子どもにとって鍛える必要性のある能力といえるでしょう。

子どものコミュニケーション能力を鍛える7つの方法

子どものコミュニケーション能力を鍛えるために必要な要素には、次の3つが挙げられます。

  • 自分の感情をコントロールできる
  • 自分の思いや考えを表現できる
  • 相手の思いや考えを読み取ることができる

子どものコミュニケーション能力を鍛えるには、子どもだけではなく親自身の努力も必要です。
本章では、子どものコミュニケーション能力を鍛える7つの方法を解説します。

1.子どもが話すペースに合わせる

コミュニケーション能力を鍛えるには、親は子どもが話すペースに合わせて、最後まで話を聞く姿勢が大切です。

というのも、自分の考えを相手に伝えようと子どもなりに言葉を選んだり、伝える順番を考えたり、話す内容をまとめたりしているからです。もし、自分の気持ちを説明しているときに親が話を遮ってしまうと、子どもの思考は停止し、混乱して言葉が出なくなったり、忘れてしまったりしてしまいます。これでは、コミュニケーション能力は鍛えられません。

子どもがスムーズに話せなくて、もどかしく感じたりイライラしてしまったりするかもしれませんが、子どものペースを乱さず、話し終わるまで気長に待ってあげましょう。
「ぼく(わたし)の目を見て最後まで聞いてくれる」と感じる子どもは、話すのを楽しめるようになるばかりか、人の話を最後まで聞ける子どもに育ち、うまくコミュニケーションが図れるようになります。

2.オープンクエスチョンを心がける

子どものコミュニケーション能力を鍛える方法の一つに、オープンクエスチョンを心がけるというものがあります。

オープンクエスチョンとは、回答が「はい」「いいえ」の2択ではなく、自由に回答できるような質問のことです。逆に、クローズドクエスチョンとは、2択や3択など回答内容が決められている質問を指します。

たとえば、テストの結果が悪かった場合「勉強したの?」ではなく「自分で何か思い当たることはある?」とWh₋疑問文にあたる質問を投げかけてみるのです。すると子どもは、悪かった理由を自分なりに考え、納得がいかなかったことを親に伝えられるかもしれません。

コミュニケーション能力を鍛えるには、オープンクエスチョンを取り入れ、いかに言葉のキャッチボールを続けられるかが重要です。

3.子どもの自己肯定感を上げる

コミュニケーション能力を鍛えると、自己肯定感を上げられます。

コミュニケーション能力を鍛える過程を通して、次の経験を蓄積できるからです。

  • 自分の心に従って話したり行動したりできる
  • 相手を理解しようとする行動を通して喜ばれる

引っ込み思案な子どもがコミュニケーション能力を鍛えるには、時間を要するかもしれません。しかし、親が子どもの発言を傾聴し続ければ、子どもは自分が認められていると感じるでしょう。この感情は自己肯定感の向上につながります。

また、意思疎通ができる体験を積み重ねれば、コミュニケーションに自信がもてるようになるでしょう。

4.子どもの発言を否定しない・遮らない

コミュニケーション能力を鍛えるためには、親が子どもの発言を否定したり、話を途中で遮ったりするのをやめましょう。

親が子どもの話を否定したり遮ったりしていると、子どもは自分の発言に自信をなくしてしまうかもしれません。
たとえば、子どもが頻繁に「〇〇するのは嫌だ」「△△は面倒だなぁ」と言っていると、親は怒りたくなるもしれませんが、一旦受け入れることが大切です。

子どもの気持ちを認めたうえでオープンクエスチョンを用いて、子どもの思いに耳を傾けてみましょう。子どもの思いや考えを理解しようとする親の姿勢に、子どもは安心して会話を続けられるかもしれません。

話の否定や遮断しない姿勢は、子どものコミュニケーション能力を鍛えることにつながります。

5.さまざまな世代と交流できる機会を設ける

コミュニケーション能力を鍛えるために、さまざまな世代と交流できる機会を設定するのも一手です。

身近な人間関係から離れて多様な人と接するだけでも、社会経験が身に付きます。恥ずかしがり屋の子どもは不安でしょうが、交流の場では必ずコミュニケーションの達人がいるものです。

さまざまな年代の人から自分のことを聞かれたり、あるいは自分から質問したり話しかけたりするうちに、少しずつ打ち解けられるでしょう。新たな自分に気付けたり異なる価値観を知ることができたりするのも、コミュニケーション能力を鍛えるうえで大切です。

6.母国語以外で会話する機会を設ける

母国語以外で会話する機会を設定するのは、コミュニケーション能力を鍛えるチャンスとなります。
理由は以下の2点です。

  • 母国語と文法的・文化的・歴史的に異なる点てを学べる
  • 相手や場面に応じて、適切な表現方法を考えられる

外国語の学習は、母国語との違いを認識することからスタートします。また「〇〇の相手には▢▢」「このシチュエーションでは〇〇」など状況に応じた表現方法を考えるでしょう。

外国語を話すことで、コミュニケーション能力を鍛えるのに必要な要素(自分や相手との違いを理解する)を学べるのです。

7.コミュニケーション能力が高まる習い事を始める

コミュニケーション能力を鍛えるために、学校や家庭、イベント参加などのほか、習い事を始めるのも良い方法です。コミュニケーション能力を鍛える過程には、聞く・話す・読む・書くなどの言語的要素、表情やジェスチャーなどの非言語的要素が絡み合っています。

親は子どものコミュニケーション能力を、感情的・狭義的に捉えがちですが、習い事では、専門家が子どもの個性を客観的に見極めて育ててくれるでしょう。家族以外の人とやり取りが増えるのは、コミュニケーション能力を鍛えるうえで重要です。

コミュニケーション能力を養うためにプログラミングが注目される理由

コミュニケーション能力を鍛える方法として、プログラミングが注目されています。また、コミュニケーション能力は、以下の2種類にわけられます。

  • 論理的コミュニケーション能力
  • 非論理的コミュニケーション能力

論理的コミュニケーション能力とは、筋道を立てて説明したり人の話を論理的に理解したりする能力を指します。非論理的コミュニケーション能力は、人とのつながりをよりよくするための能力で、表情や声のトーンなど無意識に表れるものです。

プログラミングは、論理的コミュニケーション能力を鍛えるのに適しています。プログラミングでは、ロジックを間違えれば、思った通りにキャラクターを動かせません。キャラクターを動かすためには、正しいロジックを見つけ出す必要があります。試行錯誤の過程で論理的思考力を鍛えることができます。

論理的思考力は、論理的コミュニケーション能力の礎となり、コミュニケーション能力を鍛えるうえで有効です。

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コミュニケーション能力は、自然に身につくものではなく、人との関係性において育ちます。自分の思いや考えを伝えるにも、相手を理解するにもコミュニケーションは欠かせません。グローバル化やIT化が加速する現代において、コミュニケーション能力を鍛えるのは、最重要項目といえるでしょう。

共感や感性といった非言語的な要素に加えて、自分の感情をコントロールしたり、相手とのやり取りで互いの理解が進むように論理的に組み立てたりする言語的な要素も重要となります。Wonder Codeでは、子どもたちがプログラミングを楽しく学びつつ、コミュニケーション能力を鍛える要素を取り入れています。興味を持たれた親御さんは、ぜひ問い合わせてみてください。