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賢い人に憧れる…

子どもは、生まれつきそれぞれの個性や長所を持っています。しかし能力の活かし方を知らなければ、子どもの知性が足りないように感じてしまったり、賢いと言われる子どもでも長所を十分に活かしきれなかったりするものです。

今回は、賢いとされる子どもの特徴や子どもの頭が良くなる方法などをご紹介します。子どもの才能を開花させられるよう、親がサポートしていきましょう。

頭が良くなる方法はある?

知識の多さや学力の高さは、テストや課題を通してある程度定量化できます。しかし、純粋な頭の良さや賢さはなかなか数値に換算できません。「頭が良くなりたい」と思って努力しても、果たしてその成果が表れているのかどうかは確認しづらいものです。

人と話していると「あっ、この人は頭が良いな」と感じることがありますよね。頭の良さは知識量の多さや語彙力の高さだけではなく、論理的思考力の高さや相手を思いやる想像力など、さまざまな能力が複合的に絡まり合い育まれるものです。

そのため、頭が良い人の習慣を表面的にまねるだけではなかなか変化が現れません。自分に何が足りないのかを振り返り、目的意識を持って習慣を取り入れることで、少しずつ変化が現れます。大人も子どもも、日々の過ごし方次第で頭を良くすることは可能なのです。

「頭が良い子ども」の特徴とは

子どもは生まれたときはほとんど同じような能力値ですが、成長とともに個性や特性が広がっていきます。早いと幼稚園に入るような段階で、他の子との能力の違いを見せる子どももいますよね。

ここでは、頭が良い子どもの特徴として挙げられるものをご紹介します。子どもの育て方に関するイメージを固めるためにも、頭が良い子どもの特徴を改めて学んでいきましょう。

周りの子より落ち着きがある

頭が良い子どもは、周りの子よりも落ち着いている傾向があります。トラブルが起こっても、周囲の状況を俯瞰的に見る視野の広さを持っているのです。とはいえ、感情が希薄というわけではありません。物事を冷静に見られる落ち着きがあり、状況を自分の頭で分析できているのです。

少し先の未来を予測できるため、普通の子が慌てるような出来事が起こっても冷静さを保っています。発生した問題に右往左往するのではなく、どうすれば解決できるのかを考える方に意識を向けられるのでしょう。

感情に流されすぎない

頭が良い子どもは、感情に流され過ぎないことが特徴です。喜怒哀楽の感情は持ちつつも、激情に流されてしまうようなことはありません。癇癪を起こすことは稀で、先生や友達からは「大人っぽい子ども」として見られることも多い傾向にあります。

泣き叫んでわがままを言いたいような気持ちになったときには、心の中で立ち止まって考える習慣を持っています。「泣き叫んでもどうにもならない。ちゃんとお願いするほうが自分にとって得策だ」と考え、相手を説得する方向に気持ちを切り替えられるのです。

物事に優先順位をつけている

頭が良い子どもは、物事に優先順位をつけて考えられます。例えば「勉強する」と「友達と遊ぶ」という選択肢を持っている場合、友達と遊ぶために勉強をサボッてしまう子もいるでしょう。しかし頭が良い子どもは、場面に応じて優先順位を考えられます。

「友達と遊んでも、どうせ勉強はしなくてはならない。それならば今は勉強を優先させて、後で友達と遊ぼう。その方が自分も気持ち良く遊べるし、疲れて帰ってきた後に勉強する必要もなくなる」といったように、優先順位に基づいて合理的な判断ができるのです。

相手の目線に立った受け答えができる

頭が良い子どもは、勉強ができるだけではありません。コミュニケーションにおいて、相手の目線に立った受け答えができる点も特徴です。これは、頭が良い子どもは想像力が高いことに起因しています。自分の行動が相手にどのような影響を与えるのかを考えた上で、受け答えができるのです。

自分の言いたいことだけを言うのではなく相手の心の動きを想像して言葉を選ぶことで、円満な人間関係を構築できます。頭が良い子は語彙力が高い場合も多く、TPOに合った言葉選びも得意です。

自由な発想ができる

頭が良い子どもは、想像力だけではなく創造力も高い傾向にあります。固定概念や先入観に捉われずに、自分らしい自由な発想でアイデアを提案できます。問題や課題の本質を見極め、根本的な解決を目指せる問題解決能力が優れている点が特徴です。

想像力とは現実に起こり得ることを思い浮かべる能力で、創造力とは0から1を作り出す能力です。この2つの力が合わさることで、どのような障害でも乗り越えられる発想力が生まれます。学業においては、自分に合った勉強法や理解の仕方を見つける力として、徐々にこれらの能力が現れてくることでしょう。

「天才」に劣等感を抱く必要はない

世の中には、いわゆる「天才」と呼ばれる人たちがいます。小学生の頃から高校生レベルの問題が解けてしまったり、大人顔負けの議論ができたりするなどの特徴が挙げられます。そんな能力特化型の子どもを見ていると、親は「うちの子にもそんな才能があったら……」と思ってしまいがちです。

しかし、この世に一握りしかいない天才に劣等感を抱く必要はありません。人には各々の個性や長所、魅力があります。何も良い部分がない人は一人もいないものです。

親が大切にするべき思考は「自分の子どもが天才と比べてどうか」とか「自分の子どもを天才にするためにはどうすべきか」などではありません。重要なのは、子どもが持つ才能に気づき肯定し、引き出す思考です。天才かどうかは、子どもを肯定した後に付いてくる副産物でしかないともいえるでしょう。

天才と呼ばれる高い能力を持っているかどうかではなく、まず我が子の「らしさ」に寛容になること。そして興味関心や強み、得意なことを引き出しサポートすることが、子どもの才能を開花させるために重要なのです。